上衿は表地・衿芯・下衿布の3枚で作る。

縫う順序

上衿を付けるのは、肩線を縫い、前身頃と後身頃が一体になってからである。

  1. 衿芯と下衿布で上衿を組む
  2. 組んだ上衿を身頃の衿刳りに縫い付ける
  3. 上衿の表地をくせとりする
  4. 表地を上衿にかぶせて始末する

製図

身頃の衿刳線を写し取り、返り線を延ばして上衿を起こす。首の太さによって衿の倒し量を加減する。衿の長さは、身頃の衿刳線より1cm長く取る。

上衿の製図。橙の点線が写し取った衿刳線、青の点線が上衿。
上衿の製図。橙の点線が写し取った衿刳線、青の点線が上衿。

部品

上から型紙、下衿布、衿芯、上衿布(表地)。
上から型紙、下衿布、衿芯、上衿布(表地)。

芯と下衿布を組む

衿芯と下衿布を重ね、衿腰線の内側はミシンで細かく縫って留める。衿腰線より外側は、ゆるくハ刺しする。内側もハ刺しで留めることがある。

衿芯と下衿布を組んだところ。
衿芯と下衿布を組んだところ。
組み上がった上衿。衿腰線で折れ、外側が返る。
組み上がった上衿。衿腰線で折れ、外側が返る。

衿を付ける

組んだ上衿を、身頃の衿刳線にまき縫いで留め付ける。

  1. 衿の背中心を身頃の背中心に合わせる
  2. 衿腰線と返り線を合わせ、ラペル裏をまき縫いする
  3. 背中心から左右へ縫い進める

衿のほうが衿刳線より長いが、まき縫いを進めれば無理なく付く。

衿を身頃の衿刳線に留め付ける。
衿を身頃の衿刳線に留め付ける。
付いたところ。
付いたところ。

縫い付けたら、身頃の縫込みを千鳥がけで衿に留める。

身頃の縫込みを衿に留める。
身頃の縫込みを衿に留める。

ここまでで、衿芯と下衿布の衿が身頃に付いた状態になる。

前から見たところ。
前から見たところ。
後ろから見たところ。
後ろから見たところ。
横から見たところ。
横から見たところ。

表地をくせとりする

上衿の表地は、衿腰線の内側をくせとりして軽く伸ばしておく。

くせとりした上衿布。
くせとりした上衿布。

表地をかぶせる

くせとりした上衿の表地を、付けた衿の表面に掛けていく。上衿布がつれたり余ったりしないよう、しつけ縫いで留めてから各所を手縫いで仕上げる。

  1. 衿刳線と、その外側をしつけ縫いして固定する
  2. 下衿布をめくり、上衿布を衿芯にまき縫いで留める
  3. 衿ミツは上衿布を星ぬいなどでまつって始末する。上衿と身頃(ラペル周り)はつきまつり(くけ縫い)で留める
  4. 下衿布を数mmほど控えて、まき縫いで留める
衿刳線としつけ縫い。
衿刳線としつけ縫い。
下衿布をめくり、上衿布を衿芯に留める。
下衿布をめくり、上衿布を衿芯に留める。
衿ミツの始末と、ラペル周りのつきまつり。
衿ミツの始末と、ラペル周りのつきまつり。
下衿布を数mm控えて留める。
下衿布を数mm控えて留める。

掛け終えたらトルソーに着せ、上衿布がよく馴染んでいることを確かめておく。

上衿をかぶせ終わったところ。
上衿をかぶせ終わったところ。

参考文献

  1. 国内 竹村克巳 (1950) 『ティラァズ・ブック : 紳士服の裁断と縫方』 緑屋洋装研究所 pp.136-141 書誌情報送信サービス 三つ揃いの縫製方法が分かりやすい絵をベースに解説されている