ボタン
紳士服に使うボタンの素材と大きさ、服の格に応じた選び方。ワイシャツに使う貝ボタンの違いにも触れる。
ボタンはさまざまな素材から作られる。紳士服でよく使われるのは次のものである。
| 素材 | 名称 |
|---|---|
| 木の実 | ナットボタン |
| 動物の骨、角 | 水牛ボタン |
| 貝 | 高瀬貝、白蝶貝 |
| 合成樹脂 | プラスチック |
| 金属 | メタルボタン |
大きさ
| 使う場所 | 直径 |
|---|---|
| 上着の前端 | 17〜20mm |
| 上着の袖 | 14〜15mm |
| オーバーコートの前端 | 20mm強 |
| ワイシャツ | 11.5mm前後 |
ワイシャツは取り付ける箇所によって変わり、袖口開けには身頃より小さいものを付ける。
必要な数
一例として、シングルジャケット・ズボン・チョッキに必要なボタンは次のとおり。
| シングルジャケット | 数 |
|---|---|
| 前端 | 2〜3個 |
| 袖口 | 2〜4個 × 左右 |
| 内ポケット | 左右1個ずつで2個 |
| ズボン | 数 |
|---|---|
| 腰ポケット | 左右1個ずつで2個 |
| サスペンダーボタン | 6個 |
| 持ち出しを留めるボタン | 1個 |
| ボタンフライ | 3〜4個 |
| チョッキ | 数 |
|---|---|
| 前端 | 5個 |
色と服の格
色は表地と調和するように、黒、焦げ茶、アイボリー、白などから選ぶ。
服の格によって決まるものもある。ブレザーには金またはシルバーのメタルボタンを使う。モーニングコートやフロックコートといった礼服には、ボタンを生地で包んだくるみボタンを使う。
ワイシャツのボタン
貝ボタンかプラスチックのボタンを使う。貝のうち蝶貝のものは高級品に用いられる。
| 項目 | 高瀬貝 | 白蝶貝 |
|---|---|---|
| 色 | 白蝶貝に比べて黄味がかる | 光沢のある白 |
| 裏側 | 貝の模様が出る | 表と同様の光沢がある |
素材をどう選ぶか
天然物の素材を使ったものは、素材の希少性と加工の手間から値段が高く、高級とされる。ただし洗濯時の耐久性を考えると、必ずしも高級品を選ぶことが得策とは限らない。ワイシャツのように頻繁に洗うものでは、あえてプラスチックのボタンを使うという選択肢がある。
力ボタン
ボタンを取り付ける際、裏側に力ボタンという補強用の部品を付けることがある。ボタン付けの糸が生地に与える力を点から面に変え、生地が破れるのを防ぐ。
参考文献
- 国内 (1954) 『ワイシャツ全書』 文化服装学院出版局 pp.319-320 書誌情報送信サービス ワイシャツの専門書

